学童保育所についての説明

学童保育とは 

学童保育は、共働き・父子母子家庭、その他さまざまな理由により、保育に不安のある子どもたちの放課後と、学校休日(土曜日、夏休み、冬休み、春休み)の「安定した生活」を守るためにあります。

 

学童保育の魅力は、異年齢(1~6年)の子供集団が一定のルールの中で毎日を過ごしていることです。「過ごす」中には、遊び、生活、学習、仕事、休息などが含まれており、この当たり前の様で貴重な体験の中で、子供達は、笑い、泣き、認め合い、人間力と生活力を身につけます。

 

低学年は、指導員さんや高学年など多くの甘える相手をもち、安心できる居場所を手に入れます。一方でライバルや高学年の「できる事(あそび・仕事)」にあこがれ、「来年は自分も」と小さな闘志を見せ隠しし、行ったり来たりしながら「できる事」を増やします。

 

高学年は、低学年に憧れられる誇りと、抜かれる悔しさの両方を体験します。自分の出来る事や役割を探しながら、高学年としての責任感を養います。指導員は、保護者が安心して働き、子どもたちが安全によりよく生活する為のサポートを行うスキルを磨き続けています。保護者もまた、多くの子どもたちを見守り、指導員と共に学童を魅力ある場所にする努力を続けています。 

 

学童保育所の運営について

名古屋市の学童保育所は、各区一か所の市立児童館で開設されている学童(公設・民営)を除いて、それぞれの学区で、地域役職者(児童委員、民生委員、区政協力委員=町内会長、老人会長など)と学童保護者が「留守家庭児童育成会」を構成し、行政からの助成金を受けて自主運営している「民設・民営」方式が大半です。(他に、民間企業によって経営される、いわゆる「民間学童」と呼ばれるものもあります。)

つまり、学童保育所は、複数の保護者で形成される保護者会が中核となり、自主的に運営されています。学童に入所する各家庭は、単に学童利用者ではなく、学童運営に関する責任も負うことになります。預けるだけの単なる利用者では学童制度は維持できません。

 

形の上では、保護者会が指導員を雇い、子どもの面倒をみるという業務(=保育)を委託していることになります。ただし、保護者と指導員は、単に雇用関係でのみ結びついているのではありません。お互いが役割を分担して、絶えず話し合いながら協力して学童の運営を行なっています。

各学童は、入所児童数に応じた助成金を市より交付されていますが、助成金だけでは指導員給与の支払い、施設の維持・補修、おやつや保育教材の購入等の資金を確保できないため、各児童ごとに別途保育料を徴収して不足分を補っています。下図は、名古屋市における一般的な学童保育所の運営形態を図にしたものです。

陽明学童保育所の運営形態図